2009年6月1日月曜日

平成21・22年度 青年委員長(阿部徳人) ごあいさつ

「青年委員会に求められているものって何?」

 私が青年委員長になって最初に考えた疑問です。





「自分たちが建築士として社会に貢献できるような活動をしたい」(対外的な活動)

 多分、多くの人が考える最も一般的な意見だと思います。

 兵庫県建築士会は、兵庫県内を14の支部に分けて運営されています。
 それぞれの支部の中には、所属する青年建築士が自由に活動できる場所として
 青年部会が設けられています。

 青年委員会に所属する青年委員は、各支部に帰れば部会長として支部の青年部
 をまとめていかなければなりません。

 私も前年度までは、阪神支部で部会長を受けていましたので、青年委員会として
 活動するよりも、支部の青年部会として活動することの方が忙しく、結果として
 青年委員会としての活動はあまり出来なかったように思います。
 このことは、私だけに当てはまることではなく、県内14支部の部会長さん全てに
 当てはまることだと思います。

 そんな中で、青年委員会として新しい取り組みをしていくのは、かえって活動の
 沈滞化を招いてしまうのではないだろうか。

 また、地域地域で活動の内容は当然変わってきます。
 神戸などの「都会」と私が住む猪名川町のような「田舎」では、全く違う目的で
 行うことになってくると思います。

 地域に密着した形で行われる「地域貢献活動」などは、本部の青年委員会で
 行うより支部の青年部会で行った方が、より細やかな活動ができると私は思います。


 もちろん、兵庫県全体を対象にした事業などは
青年委員会という大きな枠組みで取り組む必要があるのかもしれませんが・・・




建築士としてスキルアップしていくための活動をしていきたい(内部への活動)

 たしかに、もっともな意見だと思います。

 しかし、建築士として必要な知識を得るための勉強会は、青年委員会で行わなくとも、
 本部主体で数々の勉強会が行われています。
 支部の中でも地域に密着した勉強会などは数多く行われています。

 ちなみに、兵庫県建築士会の会員であれば、数多く行われている勉強会のどの
 勉強会にも出席することは可能です。

 支部の活動が忙しい青年委員が、あえて青年委員会という枠組みの中で勉強会を
 開かなくてもいいのではないだろうか。と私は考えています。

 もちろん、青年層に向けた勉強会などは、青年委員会
として行っていく必要はあると思いますが・・・



 ここまで書いてくると、「じゃぁ、青年委員会って何をするの?」と思われるかもしれません。

 対外的な活動は「各支部の青年部会がやるべき」だと言い、内部へ向けての活動は
 「本部にお任せする」というのであれば、結局何もすることがないのではないだろうか。

 私は、今年の4月に委員長に就任する時、「青年委員会としては何もしません」
 「何もしないということが、私の抱負です。」と無謀な(訳のわからない)抱負を語りました。

 「何もしません」と言うと、本当に何もしないのかと思われてしまうかもしれませんが、
 そうではありません。私がいう「何もしません」の「何も」というのは、「青年委員会が
 主体となって行う事業」のことを言っているつもりです。

 私は、青年委員会が果たすべき役割は、もっと違うところにあると考えています。
 例えて言うなら、支部青年部と支部青年部を結ぶパイプ的な役割であったり、ある時は
 潤滑油的な役割であったりと、青年委員会に所属する青年委員が各支部で行う活動を
 サポートすることこそが青年委員会の役割ではないのかと考えます。

 各支部だけでの活動に限界を感じるような時には、他の支部とのつながりを積極的に
 作れる状況を提供していくのも重要な役割だと思います。

「人と人を結ぶ」

 そのことこそが、私が考えている青年委員会に求められている最大の役割です。

 「人と人を結ぶ」の延長線上に、自分たちを広く知ってもらうということはあると思います。

 広い兵庫県の各地で行われている活動を、仲間に向けて、先輩に向けて、そして
 建築士を取り巻く全ての人たちに対して、発信していくのも青年委員会の努めだと
 思っています。


 青年委員会に所属するメンバーが「やる気をおこす委員会」「やりがいが
 感じられる委員会」そして何より「楽しいと感じられる委員会」を目指していきたいと
 思っています。



 私が考えている「青年委員会像」というのは、目に見える形での「成果」というのは
 正直表れにくいと思います。
 成果が見えて来なければ、そこに所属する委員のモチベーションも下がるかもしれません。

 しかし、青年委員会として「成果」が表れなくても、きっと各支部の青年部会、そして
 各部員(各委員)の成果としてきっと結果は出てくると思っています。


 これから、2年間、私が目指す委員会に一歩でも近づくように、青年委員会の仲間と
 ともに、頑張っていきます。

 よろしくお願いします。
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                                2009年6月
                                (社)兵庫県建築士会青年委員会
                                   21年度・22年度
                                          委員長 阿部徳人